2025/06/04 (更新日:2025/06/05) ブログ 子どもの習い事としてダンスは意味ない?理由を解説
子どもの習い事は多種多様ですが、近年は学校の授業にも取り入れられるようになった「ダンス」が注目を集めています。一方で、「ダンスは趣味的な要素が強く、ほかの習い事と比べて役立たないのではないか」という声もあるのが実情です。
そこで本記事では、ダンスが「意味ない」と思われがちな理由と、実際のメリットや適した年齢、スクール選びのポイントなどを解説します。
お子さんがダンスに興味を持っている、あるいは習い事として迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
子どもの習い事としてダンスが意味ないといわれる理由とは
子どもの習い事としては、学習塾や英会話、水泳などが主流とされるなか、ダンスは「将来役に立たない」「基礎学力に直結しない」というイメージがあるようです。
ここでは、ダンスが意味ないといわれがちな主な理由を3つ紹介します。
将来に役立つ確信が持てないため
将来ダンサーや芸能関係に進むなら別ですが、多くの場合、ダンスは即戦力となる実用スキルではないとみなされがちです。
資格試験や受験勉強と異なり、明確なキャリアパスが見えづらい点から「役に立たない」と思われることがあります。
正解がないため
学習塾やピアノなどは、テストや発表会などで成果が客観的に評価されやすい一方、ダンスは表現面が大きく、厳密な“正解”が存在しません。
結果が数値化しにくいことから、「頑張った成果がわからないのでは」と感じる方がいるといえます。
1人でもできるため
ダンスは自宅でも動画を見ながら独学で踊れるため、わざわざ教室に通うほどではないと考えられる場合があります。
レッスン費用や衣装代がかかる割に、自主練習でも成果が出せるのではという見方から「意味がない」という声が出やすいともいわれています。
ダンスを習い事にするメリット
上記のように「意味がない」と思われがちなダンスですが、実際には子どもの身体能力やコミュニケーション力など、多方面でプラスになる要素が数多くあります。
ここでは代表的なメリットを8つピックアップします。
メリット①身体の柔軟性が向上する
ダンスレッスンではストレッチや筋力トレーニングが欠かせません。
柔軟性の高い体は、ケガの予防やほかの運動能力にも好影響をもたらします。
小さい頃から柔軟な身体づくりをしておくと、成長期の体力づくりにもつながります。
メリット②体幹を鍛えられる
バランスを取りながら動き続けるダンスは、自然と体幹を鍛えることができます。
体幹がしっかりすると姿勢が良くなるだけではなく、疲れにくい体質を作るのに役立ちます。
スポーツ全般の基礎体力アップにも貢献する要素があります。
メリット③協調性が身につく
グループでの振り付けやフォーメーションを合わせるには、仲間とのコミュニケーションが必要です。
声を掛け合ってタイミングを合わせたり、周囲を見ながら位置取りをするなかで、他者と協力する力を自然に養えます。
メリット④表現力が身につく
ダンスは音楽やリズムに合わせて体を動かし、感情を表現する芸術的要素があります。
恥ずかしがりやな子でも、身体表現を通じて自己表現を楽しむうちに、自信と表現力が身についていくことが多いです。
メリット⑤自己肯定感が高まる
レッスンを重ねて振り付けを覚え、発表会やイベントで成果を披露すると「やればできる」という成功体験を得やすいです。
これが子どもの心に大きな達成感をもたらし、自己肯定感を高めるきっかけとなります。
メリット⑥度胸がつく
人前で踊る機会が多いダンスは、最初は緊張しても場慣れを重ねるうちに度胸やプレゼン力が強化されます。
恥ずかしさを乗り越え、大勢の前でパフォーマンスする経験は、将来的に人前で話す際にも役立つ場面があります。
メリット⑦集中力が身につく
音楽に合わせた振り付けは、タイミングや手足の動きを正確に合わせる必要があり、集中力が要求されます。
習慣的にレッスンに通うことで、集中力を保ちながら細部まで注意を払う力が育まれるといわれています。
メリット⑧学校の授業にも役立つ
中学校の体育ではダンスが必修科目となっており、小学校高学年でも授業で取り入れられることが増えています。
習い事としてダンスを身につけておくと、学校での授業や体育祭などでリード役を担い、自己表現の場が広がる可能性が大いにあります。
習い事でダンスを始めるのに適した年齢とは?
ダンスは身体の使い方やリズム感などを学ぶため、何歳から始めてもメリットがあります。
ここでは4つの年齢区分に分けて、どのような成長が期待できるかを紹介します。
3~5歳
幼児期は、基礎的な運動能力やリズム感を培うのに最適な時期です。
遊び感覚で音楽に合わせて体を動かすうちに、バランス感覚や柔軟性が高まり、ダンスを楽しむ習慣が身につきやすいです。
ルールよりも「楽しい」という感覚を重視する段階です。
6~8歳
小学校低学年は、基礎体力が少しずつついてくる時期で、簡単な振り付けを覚えることにも挑戦できるようになります。
社会性や協調性が育ち始めるため、グループでの練習や発表会を通じて仲間と協力する力が育まれます。
9~14歳
小学校高学年から中学生にかけては、体格や体力が著しく変化する時期です。
ダンスの基本的なステップや表現力を磨くことに加え、発表会やコンテストへ挑戦するなど一歩踏み込んだ活動もしやすくなります。
学校の授業でもダンスが必修になるので、相乗効果を得られるでしょう。
15歳以上
高校生やそれ以上になると、自己表現の幅が広がるだけでなく、自分の意志でダンスのジャンルやスタイルを選択できるようになります。
目標が明確なら専門性を高め、プロダンサーや指導者を目指す道も考えられる時期といえます。
ダンスに向いている子どもの特徴
ダンスを習い事にする際は、子どもの興味や性格が適しているかを考えることが大切です。
一般的に、以下のような特徴を持つ子どもはダンスに取り組みやすいといわれています。
踊ることが好き
音楽に合わせて自然に体が動く子や、テレビの音楽番組などで踊り出す子はダンスとの相性が良いです。
好きこそものの上手なれという言葉があるように、本人の意欲があれば上達が早まります。
ミュージカルが好き
ミュージカルや舞台作品に興味がある子は、歌や演技も併せて行うダンスに魅力を感じやすいです。
ダンススキルを身につければ将来的にミュージカル出演への道も拓け、表現力が総合的に養われます。
テーマパークが好き
テーマパークのショーやキャラクターのダンスを真似するなど、エンターテイメントに興味を持つ子もダンスを楽しめる傾向があります。
踊りながら人を喜ばせる感覚を得られ、自己表現と創造性を伸ばしやすいです。
子どもの習い事をダンスにする際のポイント
ダンスを習わせると決めても、実際のレッスンや子どもの体調管理など、留意すべき点がいくつかあります。
以下の4つのポイントを押さえることで、子どもがダンスを楽しく長続きしやすくなります。
ポイント①子どもの意思を尊重する
親が決めた習い事だと、モチベーションを維持しにくいこともあります。
子ども自身が「踊りたい」「ダンスが好き」と思っているなら、その意欲を大切にしましょう。
体験レッスンに参加させて、子どもの反応を見て決めるのも方法です。
ポイント②無理をさせない
レッスン回数を増やしすぎると、体力面で負担がかかり、他の習い事や学校生活に支障が出るかもしれません。
最初は週1回程度から始め、子どもの様子を見ながら調整するとスムーズに続けやすいです。
ポイント③目標を設定する
発表会やコンテスト、学校の行事などを目標にすると、ダンスへの意欲を高められます。大きな舞台でなくても、家族の前で披露するなど小さな達成目標を設定することで、モチベーション維持に役立ちます。
ポイント④家族でサポートする
送迎や衣装の準備など、家族のサポートが欠かせません。
また、子どもが練習で疲れたり、挫折を感じたときに励ます存在がいることで継続しやすくなります。
家族全員で応援する体制があると、子どもも安心感を得られるでしょう。
ダンススクールを選ぶ際に押さえておきたいポイント
ダンスはジャンルが多岐にわたるため、スクールによって教える内容や教え方が異なります。
以下の観点を確認することで、子どもに合ったスクールを見つけやすくなります。
ダンスのジャンル
ダンスの種類は非常に多彩で、それぞれ特徴やリズム感が異なります。
子どもの好みや目標に合わせ、最適なジャンルを選ぶことが大切です。
ヒップホップ
ストリート系のダンスでリズムが重視され、自由度が高いジャンルです。
音楽に乗って体を大きく動かすため、体力向上やリズム感の獲得に適しています。
ジャズダンス
バレエの基礎を取り入れつつ、表現力とスピード感が特徴的です。ミュージカルやショーダンスに近く、華やかなステージに憧れる子どもにも人気があります。
バレエ
クラシック音楽に合わせ、正確なポジションや姿勢を重視するのがバレエです。
柔軟性や美しいラインを身につけやすく、基礎としても評価が高いジャンルとなります。
フラダンス
ハワイ発祥の踊りで、ゆったりとした動きと独特のステップが特徴です。リズムが激しくないので、小さい子どもや体力に自信がない子でも取り組みやすいです。
チアダンス
応援を目的としたダンスで、パフォーマンス性が高いです。元気で明るい動きが中心で、チームワークや掛け声など仲間との連携が鍵になります。
日本舞踊
和の伝統が息づく舞踊で、しなやかな動きや扇子の扱いなどが特徴です。
礼儀作法や所作の美しさを学べるため、古典文化に触れさせたい場合に適しています。
ダンスを習う目的
スクールによっては、プロのダンサーを目指すような本格的カリキュラムを提供しているところもあれば、子どもが楽しく体を動かすことをメインとするところもあります。
競技会やコンテストに積極的に参加したいのか、それとも健康的に体を動かしながら楽しく学びたいだけなのか、目的をはっきりさせてスクールを選ぶとミスマッチを防ぎやすいです。
習い事にダンスをするのには様々なメリットがある
子どもの習い事としてダンスを選ぶと「意味がないのでは」という意見もありますが、実際には身体能力の向上や表現力、協調性など多方面でプラスに働く可能性があります。
特に学校教育でもダンスが取り入れられている近年、リズム感や度胸を身につけるうえでダンスは大きなメリットがあるといえるでしょう。
子ども自身の意思や興味を大切にしつつ、無理をさせずに練習量や目標を調整することが重要です。さらに、目的に合ったダンススクールやジャンルを選ぶことで、楽しみながら上達しやすくなります。
いろいろな意見を参考に、子どもがやりたい気持ちと家族のサポートが噛み合えば、ダンスは素晴らしい習い事の一つとなるはずです。
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